2022年8月21日(日)
埼玉県・テルル桶川スポーツランド ミドルコース
いよいよシリーズ終盤に突入したMiniGPジャパンシリーズ。第4戦の舞台は、埼玉県・テルル桶川スポーツランドのミドルコース。4月のシーズン開幕前にテスト走行を行ったコースに再びMiniGPを戦うライダーたちが集合。あれから3戦6レースをこなし、大きく成長。OHVALE GP-0 160にも慣れレベルの高い走りを見せてくれている。
第2戦、第3戦と2DAY開催となっていたが、今回の第4戦、そして最終戦となる第5戦は1DAY開催。午前中に3本フリー走行を行い、予選を2回こなし、レース1、レース2と続くスケジュールだ。朝方まで小雨が降ったり止んだりしていたが、フリー走行が始まるころには雨も止み、路面も乾いて来ていた。たまった水たまりを除去するなどコース整備をライダーたちも手伝い、まずは藤井謙汰アドバイザーがスリックタイヤで走行。コンディションを確認してからフリー走行が始まった。
FP.1
フリー走行1では、#09中谷健心が、ただ1人43秒台に入れトップタイム。これにスポット参戦の#20土井陽希が2番手につけ、#07齊藤太陽、#02池上聖竜、#04国立和玖、#08知識隼和と続き、ポイントリーダーの#15松山遥希は7番手につけていた。
FP.2
FP.3
そしてフリー走行3では#15松山が43秒073をたたき出しトップに踊り出る。2番手に#09中谷が43秒112、3番手に#02池上が43秒123、4番手に#20土井が43秒168、5番手に#07齊藤が43秒219と続いていた。
QF
そして公式予選に入ると各ライダーは一気にタイムアップ。予選1では#15松山が42秒318をマークしレース1のポールポジションを獲得。2番手に#02池上が42秒349で続き、3番手には42秒620で#04国立が続きフロントロウに並んだ。4番手の#09中谷までが42秒台に入れている。
予選2では、#02池上が42秒318をたたき出してトップタイム。くしくも予選1で#15松山が記録したタイムと同タイムでレース2のポールポジションを獲得。#15松山は42秒377で2番手につけ、この2人が決勝をリードすることが予想された。
RACE.1
迎えたレース1決勝。好スタートを切ったのは2番手グリッドの#02池上。これに#04国立が続き、#15松山は3番手で1コーナーに入っていく。続く2コーナーでは、#15松山が一気にトップを奪うが、3コーナーで#02池上が抜き返し再びトップへ。オープニングラップからペースを上げる#02池上を#15松山がピタリとマークして2周目に突入。3番手には、やや間隔を空けて#04国立、#09中谷と続いていたが、早くもトップ争いは#02池上と#15松山の一騎打ちの様相を呈してくる。後方では、#04国立と#09中谷が3番手争いを繰り広げ、#08知識、#07齊藤、#20土井と続いていた。
3コーナーで#15松山が#02池上をかわしてトップに浮上するが、5、6コーナーでバックマーカーの処理に#15松山がもたつく間に#02池上がトップに立ち、リードを一気に広げる。#15松山の背後には#04国立と#09中谷が迫るが、#15松山はペースを上げ#02池上を追っていく。
各所で駆け引きが繰り広げながらレースは折り返しを過ぎ終盤に入っていくのだが、意外な結末が待っていた。
9周目の6コーナーで#02池上を追っていた#15松山が痛恨の転倒。再スタートするものの大きく遅れてしまう。しかし、当の#02池上は、#15松山が転倒したことを知らないまま全力の走行を続けトップ独走でチェッカー。3連勝を飾った。#15松山は1周遅れの14位となりノーポイントとなったため、この時点で#02池上が暫定ポイントリーダーとなった。2位争いは#04国立が制し、3位に#09中谷となった。4位争いは#08知識が#07齊藤を抑えてゴールした。
RACE.2
レース1に続いて12周で争われたレース2。今度は、セカンドグリッドスタートの#15松山がホールショットを奪い、#02池上、#04国立、#09中谷、#07齊藤、#20土井と続いていく。#02池上は、最終コーナー手前の左9コーナーで#15松山をかわしトップに立つとオープニングラップを制し、レースをリードしていく。
#02池上のペースについていけたのは#15松山のみ。その後ろでは#09中谷が#04国立をかわして3番手に浮上。抜き返したかった#04国立だったが3周目の3コーナーで転倒を喫してしまう。さらに後方では、#03森山がポジションを上げ4番手に上がっていた。
トップ争いは、そのまま最終ラップを迎える。#15松山は1コーナーでしかけトップに立つが“ここしかない!”と思っていた#02池上は、5コーナーから6コーナーの進入で前に出ると、そのままトップの座を守りきりチェッカー。見事2戦連続ダブルウインで4連勝を達成した。#15松山は悔しい2位。3位に#09中谷が入り連続で表彰台に上がった。以下、#03森山、#20土井、#07齊藤と続いた。
写真:Race.2 表彰台
FIM MiniGP Japan Series 2022
重要なお知らせ
この日、長島哲太ディレクターよりMiniGP World Finalには、ランキング上位2名が正式に参戦できることになったとアナウンスがあった。第4戦を終えた時点で123ポイントの#02池上が暫定トップ、1番手は114ポイントの#15松山、3番手は103ポイントの#07齊藤、4番手は86ポイントの#09中谷、5番手に83ポイントの#04国立と続いている。
9月4日(日)に茨城県・筑波サーキット コース1000で開催するシリーズ第5戦は、いよいよ最終戦。このまま#02池上が逃げ切るか!? #15松山が巻き返すか!?MiniGPジャパンシリーズ初代王者の座は、誰の手に渡るのだろうか。
FIM MiniGP Japan Series 2022
第4戦 テルル桶川スポーツランド ミドルコース
結 果
レース1・レース2 [優勝]
「レース1は予想通り松山選手が離れずに抜かれて抜いての繰り返しでした。前日の夜から考えていたのですが、過去にバックマーカーに接触してしまったこともあったので、フリー走行から動きをよく見て、レースでもアウトから抜いていったら、松山選手が引っかかり、差をつけることに成功したので狙い通りでした。松山選手が転倒したことは知らなくて、最後までプッシュして走りました。レース2では、スタートから引き離していきたかったのですが最終的に最終ラップに抜かれてM字の進入しかないと思っていたところで抜き返すことができたので、よかったです。最終戦も勝って、ワールドファイナルでも勝ってチャンスをつかめるように頑張ります」
レース1[2位]
「フリー走行ではあまり調子がよくなくて、タイムも出ていなかったのですが長島哲太選手がマシンセットやライディングのアドバイスをくださったので予選でなんとか帳尻を合わせることができていました。レース1は、池上選手に離されてしまいましたが2位でゴールできました。ただ、レース2では、あせって突っ込んでしまい転倒してしまったので、次戦の最終戦筑波では、あせらないようにしてトップを狙いたいです」
レース2[2位]
「転倒と2位と前回と同じ結果になってしまい、リベンジを果たせなかったのが悔しいですね。予選1回目までは、いい流れだったのですが、予選2回目からは(池上選手に)流れを持っていかれてしまいレース1まで続いていました。レース2では、気持ちを切り換えて挑んだのですが、最後に勝ちきることができなかったので、最終戦筑波は勝ってシーズンを終えたいです」
レース1 [3位]・レース2 [3位]
「結果的にはトップから離されてしまって悔しいのですが、レース1の後に、3コーナーから4コーナーで抜くためにはどうすればいいかを考えて、それを実践できたので、その点はよかったと思います。次回は早くも最終戦なので、自分自身の課題をクリアして、トップ争いに加わっていきたいですね」
FIM MiniGP Japan Series 2022
暫定1位 池上 聖竜 (Ikegami Seiryu)
暫定ポイント・TOP3
※ 第4戦終了時の正式結果
順 位 | ポイント | ゼッケン | 選手名 |
---|---|---|---|
1 | 123 | 2 | 池上 聖竜 (Ikegami Seiryu) |
2 | 114 | 15 | 松山 遥希 (Matsuyama Haruki) |
3 | 103 | 7 | 斎藤 太陽 (Saito Taiyo) |
第4戦 モビリティリゾートもてぎ 北ショートコース ダイジェストムービー
※ 8月29日公開予定
第3戦 モビリティリゾートもてぎ 北ショートコース ダイジェストムービー
第2戦 モビリティリゾートもてぎ 北ショートコース ダイジェストムービー
第1戦 筑波サーキット コース1000
FIM MiniGP Japan Series 2022
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